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AL増反射膜(All-HighReflectionCoating)

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[AL増反射(AL-HR)膜]

金属膜であるAL膜上に誘電体膜を積層したハイブリッド構成にすることにより、AL増反射膜はAL単層膜と比較して耐傷性・耐腐食性に優れたミラーとなります。
最もシンプルな構成としては、誘電体膜が高屈折率膜(H膜)単層をAL膜上に積層した場合です。一般的にH膜にはSiOが用いられ、[AL-SiO]と表記されます。AL-SiOはAL単層膜と比較して反射率が若干低くなるものの、SiOはAL膜とともに基板加熱を必要としないため、プラスチック基板にも成膜することが可能です。

高屈折率膜単層構成に対し、誘電体膜として低屈折率膜(L膜)とH膜を複数積層した構成がAL増反射膜です。一般的に、H膜にTiO2、L膜にMgF2が用いられます。成膜時に基板を加熱する必要がありますが、AL増反射膜はAL単層膜よりも高い反射率を得ることが可能です。

AL増反射膜の種類

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誘電体膜が「L+H」の2層のものをAL増反射膜(AL-HR)と呼び、「L+H+L+H」の4層のものをAL増々反射膜(AL-HHR)、「L+H+L+H+L+H」の6層のものをAL増々々反射膜(AL-HHHR)と呼ぶことがあります。通常は誘電体の層数が増えるほど、反射率が向上します。その反面、反射の波長帯域が狭くなります。

AL増反射膜の用途

AL増反射膜は、優れた光学特性とともに耐蝕性・コスト性を兼ね備えており、一眼レフカメラや液晶プロジェクタなどの光学機器における全反射ミラーとして、広く使用されております。

AL増反射膜-各種金属.jpgAL増反射膜-ALHRHHR.JPG